2015年度 2度目の理化学研究所見学会
2016.03.14
12月15日に行われた理化学研究所見学の好評を受け、3月10日に再び中学2年生30人で理化学研究所の見学に行ってきました。
前回同様、展示事務棟に集合し理化学研究所が現在に至るまでの概要や沿革のお話を聴講しました。その中で、実際にしている研究についてのお話の中で理化学研究所が命名権を得た113番目の元素についてのお話も聞くことができ、世界でも注目されている最先端の研究に生徒は良い刺激を受けたと思います。その後、生徒は各自が希望した「生化学班」「物理班」の2グループに分かれ、実験室を訪問しました。
生化学班は「平野染色体ダイナミクス研究室(Chromosome Dynamics Laboratory)」を訪問しました。顕微鏡室では電子顕微鏡で撮影した染色体の画像,4℃の低温室にある液体クロマトグラフィー,アフリカツメガエルをたくさん飼育している部屋などを見学させていただきました。生徒たちは高価な実験装置を目の当たりにして、興奮していました。
生化学班が電子顕微鏡の説明を受ける様子
物理班は「光量子工学研究領域 光量子制御技術開発チーム」を訪問しました。毒ガスを検知するための赤外レーザーの実物を見せてもらい、「赤外線の波長は分子の指紋領域と言われており、毒ガスが含まれているかどうか判定するのに優れている」というようなお話を伺うと、1学期に習った光の知識とリンクさせ、「紫外線だとどうなるんですか?」等と熱心に質問をしていました。また、脳細胞を調べるためのレーザーも見ることができ、目に見えない物でも物理に関わる技術を使うことで間接的に見ることができることを知ることができたと思います。そのお話の中で「最終的には生命とは何なのかに迫りたい」ということがあり、その大きなスケールに生徒は目を輝かせていました。
物理班がレーザーの説明を受ける様子
各分野での見学を終えた生徒は情報基盤センターに集合し、4DシアターおよびスーパーコンピューターHOKUSAIの見学をしました。
4Dシアターでは12月同様、スーパーコンピューターによってシミュレーションを行った3D映像を見たのですが、今回は変化球が曲がるメカニズムを空気の流れから説明した映像と心臓が血を体に循環させる様子を観ました。
変化球の仕組みを3Dメガネで見ている様子
HOKUSAIでは日常ではまず見ないようなスケールのコンピューターを前に生徒たちの記念撮影ラッシュが起こっていました。普段大人以上にコンピューターに触れるような生徒もいるでしょうから、いい思い出になったと思います。
HOKUSAI見学の様子
終わった後には、多くの生徒が「楽しかった」「海城にもあのくらいの装置が欲しい」(当然手の届かない値段ですが・・・)などと話しながら非常にいい表情をしていました。
「研究者って大変なイメージが大きかったけれど、楽しそうなイメージに変わりました」という生徒もおり、将来この中から世界に羽ばたく研究者が出る期待を持たせてもらった引率でした。